ディフェリンジェルの効果
重度なニキビの治療薬として有名なものに、イソトロインやディフェリンジェル等があります。
ディフェリンジェルは『ディフェリンゲル』とも呼ばれる、ニキビ治療のためのお薬です。
欧米ではすでに10年以上前に認可され、世界でも80カ国以上で使用されています。
日本では2008年に認可され皮膚科でも使用され始め、
今ではニキビの第一選択薬として多くの実績をあげています。
ディフェリンジェルの登場によって、皮膚科のニキビ治療の選択肢が大きく広がったと言われています。
ディフェリンジェルの主成分の『アダパレン』は、毛穴をふさいでいる分厚い角質層を薄くして、
ニキビの元ができないように、また、毛穴のつまりなどを防ぐ働きがあります。
すでにできてしまったニキビの原因を排出して治療していく、という目的で使用されています。
それまでの主流であった抗生物質によるニキビ治療は、
ニキビの元を絶つというよりニキビによって起こってしまった炎症を抑える事に重きを置いた治療法でした。
ニキビの『元』を対策していこうというこのディフェリンジェルは、これまで何を使ってもよくならなかったのに、
ディフェリンジェルでニキビから解放されたという方も多く、注目されているニキビ治療薬です。
ディフェリンジェルの使用方法
ディフェリンジェルを使用するのは、就寝前に1日1回使用するのが良いとされています。
1・洗顔フォームで肌の汚れを落とします
2・化粧水や乳液で肌の状態をよく整えます。
3・ニキビ部分や、毛穴の詰まった部分に薄く塗布します。
4・朝は薬剤が皮膚に残らないようにきちんと洗顔します。
5・治療期間中は必ず紫外線対策をします。
※傷や湿疹のある場所、乾燥した場所は避けて塗る様にして下さい。
前日に塗り忘れた場合でも、就寝前に指示どおりに(1日1回)適量を使用してください。
使用は患部だけに留め、1日に2回塗ったり、1回に2回分を塗ったりするなど、
誤った使用法によって副作用が出ることもあります。
下手に塗り拡げないようにして下さい。
ディフェリンジェルは、約8割の方に副作用として赤みやピリピリ感が現れます。
しかし、効果がでているサインでもありますので根気よく続ける事が重要です。
もし、どうしても気になる場合や重篤化した際は使用を中止して医師に相談する様にしましょう。
ニキビができた肌をきれいな肌に戻すには、毛穴ケアをきちんと行うことが大切です。
毛穴引き締め化粧品などを使ってケアすることも忘れずに。
ディフェリンジェルの副作用
ディフェリンジェルは高い効果がある反面、使用後に副作用がかなりの方に現れます。
その症状は、皮膚の乾燥、ヒリヒリ感、赤みが出る、かゆみ、皮膚がはがれるなどです。
副作用に不安を感じつつ使用されている方が多いです。
しかし、どの作用もニキビが治っていく上で生じる好転反応のようなものであり、
ディフェリンの効果が出ている証拠でもあるのです。
「ニキビを治す」という目的の手前の通らなければいけない道であり、
この副作用を乗り越えられるかどうかが、治癒するカギとなります。
もちろん副作用の程度によってや、原因が薬剤アレルギーであった場合などは中止になったり、
副作用の軽減を図りながら治療を続けていく事もあります。
必ず医師の指導に従い治療を続けていくことが重要です。
低刺激性の化粧品に変更したり、保湿効果の高いクリームを使用するなどの対処をしてみましょう。
皮膚科でも対処法等は詳しく教えてくれると思いますので、よく医師と相談しながら使用していきましょう。
ディフェリンジェルの薬価
ディフェリンジェルの価格は、およそ一ヶ月分で1800円です。
2008年に日本でも認可されており保険適用なので費用も安く、
3割負担になり、薬代だけですと580円で処方してもらう事が出来ます。
これに初診料や再診、または処方料、処置があれば処置料を支払う事になります。
また他の選択肢として、ディフェリンジェルにはジェネリック商品があります。
こちらは同じ量を1ヶ月分1000円前後での価格で入手する事が出来ます。
認可を受けた先発品を医療機関で処方を受けるか、
ジェネリック商品をインターネットなどで個人で購入するか。
効果が高く評価されているニキビ治療薬なだけに、長く使っていきたい方にとっては、
ジェネリック商品を購入する価値はありそうです。
ディフェリンが浅いニキビ跡には効果があり深いニキビ跡には効果がない理由
皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」という3つの層に分けられます。
さらに表皮は、外側から→角質層、顆粒層、有棘層、基底層の4つの層に区別されます。
一番内側の層である基底層では、表面の角質に向けて細胞分裂を繰り返して剥がれ落ち
毎日新しいケラチノサイト(角化細胞)が生まれています。
これらの表皮の新陳代謝をターンオーバーと呼びます。
ディフェリンの含有成分アダパレンは、皮膚のターンオーバーを促進したり、
毛穴に詰まった皮脂や老廃物を角質と一緒にスムーズに排出させる効果があります。
つまり、ディフェリンは表皮角質に作用するため、
表皮で起きたトラブルであるニキビの治療に有効的だといえます。
ごく初期段階のニキビである白ニキビや、黒ニキビの治療にディフェリンが使用されるのは、
このような理由からです。
一方、適切な治療を行わなかったり、炎症を起こしているニキビは、
真皮や皮脂組織といった皮膚の深い層までダメージを与えてしまい、
深く残ってしまうクレーター状のニキビ跡やしこりなどが残ってしまうため、
ディフェリンでの改善は難しいのです。
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